3月3日は、「ひな祭り」または「上巳の節句」として親しまれている伝統的な行事
この日は、女の子の健やかな成長と幸福を祈る日として広く祝われていますが、そのルーツは古く、中国から伝わった風習と日本の神道が融合したものとされています
上巳の節句は、もともと中国の古代に始まった風習で、3月の最初の巳の日（上巳）に水辺で穢れを祓う行事でした
これが日本に伝わり、平安時代には宮中で「曲水の宴」として行われ、貴族たちが詩を詠みながら杯を流す雅な行事として発展
また、この時期は季節の変わり目でもあり、疫病や災いが起こりやすいとされていたため、人々は身の穢れを祓い清めるための儀式を行うようになりました
ひな祭りは、上巳の節句と日本の人形信仰が結びついて生まれたものです
平安時代には、紙や草で作った人形（ひとがた）に穢れを移し、川や海に流す「流し雛」の風習がありました
これが次第に、人形を飾って楽しむ現在のひな祭りへと変化
江戸時代になると、ひな人形を飾ることが一般化し、女の子の健やかな成長と幸せを願う行事として定着しました
3月3日には、「上巳の祓」という神事が神社で執り行われます
これは、人形に穢れを移し、川や海に流すことで厄を祓う儀式です
また、神社では禊祓いの祈祷も行われ、神職による祝詞奏上やお祓いを受けることで、心身の清めを図ります
自宅でも簡単に禊を行うことができますよ
- 水を用いた清めとして、手や顔を洗うだけでなく、全身を洗い流すことで心身のリフレッシュ
- 塩は清めの力があるとされており、玄関や部屋の四隅に塩を撒くことで空間の浄化
- お香やお線香を焚くことで、空気を清め、心を落ち着かせたり
3月3日のひな祭りと上巳の節句は、古来からの禊祓いの風習と、女の子の幸せを願う気持ちが結びついた大切な日
重日思想とも深く関わり、特別な力が発揮されると信じられています
この日を機に、心身を清め、新たな気持ちで日々を過しましょう