五行思想は、古代中国で発展した自然哲学の一つで、自然界のすべての現象を「木・火・土・金・水」の五つの要素に分類します
これらの要素は互いに影響し合い、調和を保つことで宇宙の秩序が維持されると考えられています
五行思想は、中国から日本に伝わり、日本の文化や思想に深く影響を与えました
おせち料理の盛り付けには五行思想が反映されてるのご存知でしょうか
食材は、五つの味(甘・辛・酸・苦・鹹)や五つの色(白・黒・黄・赤・青)で構成されることが多く、五行の調和を表しています
また、料理の数も奇数(特に5や7)が好まれたり、懐石料理にも取り入れられています
懐石料理は、茶道とともに発展した高級料理
そのコース料理の構成にも五行思想が反映され、「一汁三菜」や「一汁五菜」といった奇数で提供されています

食器も五枚組みであったり、「五」の数字が一般的なのですが、これはバランスの良い安定した数だからです
人間の指は、五本指ですね
五行思想では、奇数が「陽」の数とされ、活発でポジティブなエネルギーを象徴
一方、偶数は「陰」の数とされ、静かでネガティブなエネルギーを表すとされています
このため、奇数は縁起が良いとされ、特に「5」は五行に直接対応する神聖な数として重要視されきた歴史があります
このように重要な意味をもつ数字として日本文化の根幹を成してきました
日本料理を楽しむ際には、その背後にある五行思想や奇数の意味に思いを馳せてみるのも一興ですね
料理の深い文化的背景を感じながら、美味しくいただきましょう